
リーダーシップとはなんだろうか

リーダーとはどう考え、何をしたらいいのだろうか

世界中で読まれているリーダーシップの考え方が知りたい

実績をもとにしたリーダーシップの考え方・例が知りたい

こんにちは。ぺんままです。
今日は米国MBAで教科書として使用したリーダーシップに関する本を紹介します。
本の概要
この本は著者が1982年から様々な人、組織、場所でリーダーたちを研究してきた結果として要素をまとめているものになります。
かなり読みごたえがあり、重要だと感じる点が多すぎてまとめることが難しいです。
リーダーシップの要素だけでなく様々な実例を用いて説明がされており、具体的にどのようにして行動すればよいのかが大変参考になります。
組織の中で働いている方、個人であっても誰か他の人とやり取りがある方(つまり全員)にはぜひ一読していただきたいです。
タイトルは「リーダーシップ」とついているのでリーダーという肩書の人だけが読むのかと思われてしまうかもしれませんが、
本書にもかかれていますがリーダーシップはリーダーという肩書に限らず、家庭内や友達間など様々な場面で必要とされる要素だと思います。
きっと役に立つ場面があると思いますので、あまり身構えずに手に取ってみるとよいと思います。
この本は世界中で広く読まれており、私の通っているアメリカの大学院The University of Massachusetts LowellのMangerial Leadershipという授業では教科書として扱われていました。
2022年12月現在は英語版で6版まで出版されており、2023年1月5日から7版が発売されるようです。日本語版は原書の5版を翻訳したものが出版されています。
私は英語版の5版と6版を見ましたが、伝えているポイントとして大きな変化はないのですが、著者の研究成果など少しずつより精度が高く現代にそぐうようにアップデートされていっているように感じます。
ポイント
世界の優れたリーダーが実践している5つのこと(The Five Practices)とは
– Model the Way
– Inspire a Shared Vision
– Challenge the Process
– Enable Others to Act
– Encourage the Heart
Leadership is a relationship
Remain humble and human
以下でポイントを一つ一つ見ていきます。
なお、私は英語版で読み日本語訳をつけているため、日本語版書籍の日本語訳とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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The Five Practices
この本を読んで核となっているのがこのThe Five Practicesです。
著者は リーダーシップの役割を下記のようにとらえています。
Leadership challenge is how leaders mobilize others to want to make extraordinary things happen in organizations
人々が組織の中で並外れた素晴らしいことを起こしたいと思うように心を動かすこと
この役割を成し遂げるために、世界中のリーダー達に対して「リーダーとして最高の状態であるとき何をしたか」ということを問い、その結果を5つに集約したのがこのThe Five Practiceです。
Model the Way
Inspire a Shared Vision
Challenge the Process
Enable Others to Act
Encourage the Heart
それぞれのPracticeについて下記取り上げていきます。
Model the Way モデルを示すこと
“Leader”とは“Lead(先導する)人”ということですが、周りの人を先導するには、
・どこに向かっているのか、
・なぜ向かっているのか、
・具体的にはどうやって向かっていくのか
・そこにどんな価値があるのか
をリードしていきたい人に理解してもらえるように、モデルを示してあげることが大事であるということを伝えています。
Inspire a Shared Vision 共有したビジョンを鼓舞する
Model the wayでは目的地を明確にすることが示されましたが、目的地というのは現在ではなく「未来」にあるものですね。
未来というのは不確実なものです。そんな状況の中でも、
・向かっている未来がどれだけ素晴らしい価値・実現性があるものなのかを思い描く
・人々の心に共通にある理想や願望に語り掛けて、人々のパッションに火をつける
ことによって人々を向かわせることができるようになるということを言っています。
Challenge the Process 挑戦する
リーダーの役割では”Leadership challenge is how leaders mobilize others to want to make extraordinary things happen in organizations”とありましたが、リーダーたるもの現状維持ではなく新しいことに挑戦するものです。
新しいことを成し遂げるには、
・先導権を握り、機会を探し求めること
・リスクをとって挑戦すること
・挑戦は小さくてもいいから「勝つ」こと
・挑戦で得た学びを積み上げていくこと
が大事であるということを言っています。
Enable Others to Act 人々が動けるように働きかけること
リーダーが向かう目的地に到達するには、リーダー一人の力だけでなく周りの人々の協力が必要です。ではどうしたら人々は動いてくれるのか。
信頼
何事にもまずは信頼があって人々は動きます。そのため信頼を築くことが大事です。
コラボレーション
個々の力を効率的にまとめて発揮するためにコラボレーションが大事になります。
コラボレーションはどう生まれるかというと、Relationship関係性があってできることです。
関係性を築き上げていくためにリーダーは一人ひとりとコミュニケーションをとって、目標や役割を明確にして能力を磨きあげるようにし、彼/彼女自身のやりがいにつなげて心を動かしながら、「個の力」と「組織の力」を高めていくことが大事であるということを言っています。
Encourage the Heart 心を奮い立たせること
人々がやりがいを感じてもっと頑張ろうと思ってもらうには、リーダーとしての工夫が必要です。
その人の貢献を称え、価値を認めてほめること
とくに、「個」に重きを置いて、賞賛をしてあげることが大事です。
「みんなありがとう」というとなんとなく自分にいわれている気がしないですよね、
「○○さん、ありがとう」と言われるととても気持ちよく感謝の気持ちが伝わってくるものだと思います。
Leadership is a relationship
私がこの本の中で一番納得した言葉が、こちらです。
Leadership is a relationship. Leadership is a relationship between those who aspire to lead and those who choose to follow.
日本語に訳すと伝わりにくいのでぜひ英語のまま理解していただけると嬉しいのですが、
「リーダーシップとは、リレーションシップである。リーダーシップとは、先導することを志す人とついていくことを選んだ人の関係性のことである」
と言っています。
上記のThe Five Practiceのように色々とスキル的なものもありますが、結局は人と人との関係性なのであると。
当たり前のことではありますが、自分が何をしないといけないのかという原点を確認することができました。
Remain humble and human
最後に、リーダーとして重要な心構えとして
Remain humble and human
「謙虚であれ、人間らしくあれ」とメッセージされていました。
Leadership is a relationshipでもありましたが、やはりリーダーシップとは人と人とのつながりであるので、謙虚な姿勢で周りの人への愛を持って、人間と人間とのやりとりを大事にしましょうということだなと感じました。
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書評の中ではエッセンスにしか触れられていませんので、具体的にどう行動すればいいのか、どんな事例があるのかはぜひ本をお手に取って学び取っていただければと思います。