【初めてでも分かりやすい】日本人のための APA styleでの英語論文の書き方

MBA Life
悩む人
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APA styleを指定されたがどのような書き方にすればいいのだろう?

悩む人
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APA styleを書く際何を参考にしてかけばいいのだろう?

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日本語の文献をAPA styleで記述したいがどう書けばいいだろう?

悩む人
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APAのガイドが細かくてよくわからない、効率的にAPA styleに仕上げる方法はないかな?

ぺんまま
ぺんまま

こんにちは。ぺんままです。

今日はAPA styleを初めて書く方でも簡単にわかる、日本人による日本人のための
APA styleでの英語論文の書き方
を紹介します。

MBA生に限らず、海外の学校での留学生や日本国内でもグローバルなジャーナルに投稿するために英語論文を書かれている方も多いのではないでしょうか?

ぺんままは国内の大学(学士)を卒業しましたが、将来的にグローバルに価値がある論文が書きたいと思ったので、日本語でよかったのですが教授に自ら申請して英語の論文を作成しました。

現在通っている米国MBAでは、当たり前ですが作成物は英語になります。レポートの書き方をAPA styleで明確に指定している教授もおりました。

始めて英語の論文や、特にAPA styleで取り組もうとする方でも取り掛かりやすいように、ポイントをまとめましたので共有いたします。

Style Guideとは

Style Guide(スタイルガイド)とは、参考・引用をする際の学界における英語論文の共通ルールです。ルールというのは、フォーマット、文法、構文、書き方の規則などを定めているものです。スタイルガイドは複数の学会・機関によって定められており、分野やジャーナルによって使用されるものが異なります。

APA styleとは

APAとはThe American Psychological Associationの略で「アメリカ心理学会」のことです。APA styleとはAPAが書き方を体系化したものです。社会科学系の分野において多く使用されます。1929年に初版のAPAが設定されましたが、時代の変化などにより(例えば1929年にYoutubeやKindleはなかったでしょうが、今では多くの人が使用していますね)、時折アップデートがされています。

APA 6thとAPA 7thの違いは

APA 7thは2020年からの(2022年12月時点で)一番最新のバージョンです。

学校などによりStyle GuideでAPAを指定された場合、基本的には最新のバージョンを参照すると思いますが、教授の考え方などもあると思いますので、APA 6thなのか7thなのかは確認するようにしてください。

APA 6thと7thでは様々なポイントが変更されています。主な違いは様々なサイトで紹介されていますが、表形式になっており、ぺんまま個人的にはわかりやすくまとめられていると感じた2つのサイトをご紹介します。

1: AUCKLAND大学がまとめた資料

2: East Carolina大学がまとめた資料

APA style補足最新ガイド

スタイルガイドのマニュアルのほかに、単にガイドが出るだけの場合もあります。
例えば2022年2月おいては、inclusive language guidelines が発表されています。
最新情報はAPAの公式サイトの”Updates and Additions to APA Style”でご確認ください。

APA styleにおける書き方の参考文献・サイト

APA styleは様々なサイトで書き方が紹介されていますが、ぺんままが特に参照したサイトはこちらです。

APAの公式サイト

Scribbr

Purdue大学

ガイドの見方のポイント

事細かな書き方については上記サイトの書き方ガイドに沿ってみていく必要がありますが、まずはAPAとはどんなものなのか、サンプルを見るとイメージが湧きやすいと思います。いくつかサンプルが紹介されていますので、こちらをご参照ください。

サンプルを使用してそのままフォーマットとして使用することも可能です。

APA公式サイトのサンプル

Scribbrのサンプル

Purdue大学のサンプル

文献のIn-text citation(文中引用)とReference entry(参考文献リスト)の簡単な作成方法

In-text citation(文中引用)とReference entry(参考文献リスト)に関する記載のお作法は、リソースの媒体や著者の数、URLの書き方など、さまざまな形式がありますが、1つ1つガイドを見ながら自分で頭を抱えて書く必要は必ずしもありません!

コンテンツによってはフォーマットを提供・自動作成してくれるツールがあり、提供/作成されたフォーマットを自分のレポートにコピーするだけでそのまま使うことが可能です。ぜひご活用ください。

主なツールは2つです。

・大学のLibrary検索機能:こちらは大学が提供している機能であるため、フォーマットの信頼性が高いです。ただし、本や記事などに媒体が限られています。

・APA Citation Generator:様々な媒体のフォーマットを生成することができますが、時折情報を上手く取得できないのかおかしな結果になってしまうこともあるので、生成結果をよく確認したうえで使用することが可能です。

それぞれの機能について説明していきます。

大学のLibrary検索機能

アメリカの多くの大学のLibrary機能は一般人でも使用することができ、検索機能を使用すると本や記事などの引用フォーマットが記載されているため、コピーするだけでスタイルガイドに沿った形式を得ることができます。

例えば、Harvard大学のLibraryサイトでドラッカーの”The Effective Executive”のAPA styleを検索する手順を紹介します。

サイトにアクセスし、検索窓に使用したい文献の名称を入力します。

②検索結果から対象を選択し、”Citation”マークを押下します。検索結果の一覧画面から直接”Citation”を指定することもできますし、検索対象を開いてから”Citation”を指定することもできます。

検索結果の一覧画面から直接”Citation”を指定する場合

検索対象を開いてから”Citation”を指定する場合

③提供されたAPA styleの書式をコピーし、自分のレポートに張り付けます。

Library機能はHarvardだけでなく、Stanford大学でもYale大学でも他のどこの大学でも、似たような機能がありますが、インターフェースが少しずつ違いますので、お好きな大学のサイトをお使いになるといいと思います。

APA Citation Generator

様々なサイトでGenerator機能がありますが、ぺんままのおすすめはScribbrです。こちらのサイトが汎用性が高くとても使いやすいです。使い方について下記説明していきます。

サイトにアクセスし、Style Guide、媒体の種類、検索対象を指定し、Searchを押下します。

②検索対象一覧から対象を指定します。

③提供されたAPA styleの書式をコピーし、自分のレポートに張り付けます。

APA Citation Generatorで検索ができない場合など

APA Citation Generatorで検索ができない場合や、検索結果を確認したい場合などは、こちらで形式を細かく指定しながら確認することができます。

日本語の文献を使用する場合

英語日本語でしか発表されていない本・記事・サイトなど、日本語の文献を使用してAPA styleで記述したいこともあると思います。書籍・記事・サイトなども含め英語版がないリソースが多く、必要に応じて自身で翻訳したりしながら参考として使用される方もいらっしゃると思います。

APA styleで英語以外の文献を参考としたい場合、下記のようにします。

Author(s) – last name, initials. (Year). Article title in original language [English translation of article title]. Journal name – italicised, volume – italicised(Issue – if available. Not italicised), Page(s). DOI or Web address – if available

https://www.easybib.com/guides/citation-guides/how-do-i-cite-a/how-to-cite-a-source-in-a-foreign-language/

2つ例をご紹介します。

例えば「日本語の語彙特性 第7巻」という本を参考文献として使用したい場合

Amano, N., & Kondo, H. (2000). Nihongo no goi tokusei [Lexical characteristics of Japanese language] (Vol. 7). Sansei-do.

https://library.unimelb.edu.au/recite/referencing-styles/apa7/referencing-non-english-sources

となります。

例えば、こちらは元の文献が削除されていますが、サイトを引用した例になります。

Ministry of Foreign Affairs. (1997, June 12). Peru jiken chosa iinkai no hokoku ni tsuite no Ikeda Gaimu Daijin no kishakaiken [Press interview with Foreign Minister Ikeda on the report of the investigation committee on the Peru Incident]. Ministry of Foreign Affairs of Japan. Retrieved from http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hoka/peru/ index.html

https://libguides.msvu.ca/apa/foreign

日本語の文献を英訳した文献を使用する場合

日本語の文献を英訳した書籍を使用する場合、APA styleでは下記のようにします。

Author(s) – last name, initials. (Year). Romanized title of book: Subtitle of book (Translator(s) – initials. last name, Trans.). City: Publisher. (Original work published Year)

例えば、小熊英二さんの『単一民族神話の起源―日本人の「自画像」の系譜』という本の英訳本であるA Genealogy of Japanese Self-Images (Japanese Society Series)を使用したい場合は下記のように記載します。

Oguma, E. (2002). A genealogy of ‘Japanese’ self-images (D. Askew, Trans.). Melbourne: Trans Pacific Press. (Original work published 1996)

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/http://commune.wilmina.ac.jp/content_uportal/studylink/Writing_Center/ReferencesCitationsnov17.pdf

英語の文献を日本語訳した文献を使用する場合

英語の文献を日本語訳した書籍を使用する場合、APA styleでは下記のようにします。

Author(s) – last name, initials. (Year). Romanized title of book: Subtitle of book [Original title of book / or Translation of title] (Translator(s) – initials. last name, Trans.). City: Publisher. (Original work published Year)

例えば、原書は”Propaganda and the public mind”で藤田真利子さんにより「グローバリズムは世界を破壊する プロパガンダと民意」 として翻訳された本を使用する場合は下記のように記載します。

Chomsky, N., & Barsamian, D. (2003). Guro-barizumu wa sekai o hakaisuru: Puropaganda to min’I [Propaganda and the public mind]. (M. Fujita, Trans.). Tokyo: Akashi Shoten. (Original work published 2001)

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/http://commune.wilmina.ac.jp/content_uportal/studylink/Writing_Center/ReferencesCitationsnov17.pdf

添削を利用する

どうしてもよくわからないという場合、一度添削サービスを使用してみると、正しい書き方が理解できるようになると思います。一度コツがつかめれば、何度も添削してもらう必要はなくなるかと思いますが、慣れないうちは他の人にみてもらうのも一つの手です。

ぺんままの大学では添削サービスが提供されていましたので、大学などに通われている方は一度サービスがないかを確認してみるとよいと思います。

大学などのサービスが利用できない場合は、民間の添削サービスを頼ってみてもいいと思います。