【米国MBAの学び】なぜ良いリーダーは心理的安全性(Psychological Safety)を大事にするのか

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全世界のリーダー/マネージャーが読む教科書が知りたい

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Googleも提唱する心理的安全性(Psychological Safety)ってなんだろう?

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心理的安全性(Psychological Safety)があると何がどう良いのだろう?

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どうやったら心理的安全性(Psychological Safety)を高めることができるのだろう?

ぺんまま
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こんにちは。ぺんままです。

今日はGoogleによる「効果的なチームとは何か」の研究発表でも取り上げられたキーワード:心理的安全性(Psychological Safety)について、アメリカMBAで学んだことを中心にご紹介します。

「良いリーダー」とは?

みなさんにとって、「良いリーダー」とはどんな人でしょうか?

ぜひこれまでのご経験を振り返っておもいだしてみてください。

その「良いリーダー」と一緒にいると、なんとなく、「私の発言をきちんと聞いてくれる」「挑戦を応援してくるだろう」「すこしおかしいかもしれない話でも、発言してみようと思える」という気持ちになった経験はないでしょうか?

良いリーダーを考えるきっかけとして、800万回再生され、13万いいねがついているSimon Sinek(サイモン・シネック)のTedTalkがあります。日本語字幕もありますので、ぜひ一度ご覧ください。

Why good leaders make you feel safe(サイモン・シネック: なぜ優れたリーダーの元では安心を感じられるのか)

心理的安全性(Psychological Safety)はGoogleも注目

このTedTalkにも出てきた“Safe“という感情についてですが、2016年、GoogleのProject Aristotleという研究によって、「効果的なチーム」に影響する最も重要な要素として発表*され、世界中で注目度が高まっています。

*日本語版の記事はこちらです。
https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/#introduction

心理的安全性(Psychological Safety)とは

心理的安全性(Psychological Safety)とは、Harvard UniversityのAmy Edmondson教授によって、下記のように定義された考え方です。

Team psychological safety is defined as a shared belief that the team is safe for interpersonal risk taking. For the most part, this belief tends to be tacit—taken for granted and not given direct attention either by individuals or by the team as a whole

https://www.jstor.org/stable/2666999?origin=JSTOR-pdf&seq=1#page_scan_tab_contents

GoogleのProject Aristotleの言葉を借りると、「チームメンバーがリスクを取ることを安全だと感じ、お互いに対して弱い部分もさらけ出すことができる」という状態のことです。

この心理的安全性(Psychological Safety)ですが、MBAの中でも複数の授業の中で、かつ繰り返し複数のリソースの中で扱われ、組織として、そして組織をまとめていくリーダーとしての重要な要素として取り上げられていました。

下記一部抜粋しながらご紹介します。

心理的安全性(Psychological Safety)がなぜ重要なのか

Leveraging Diversity Through Psychological Safety

この記事では、多様性というのは現代社会において効果的なチームを作り出すのに必要な要素であるが、多様性の効果を引き出すためには効果的なコラボレーションをして学びあうことが必要であり、コラボレーションを生み出すために心理的安全性(Psychological Safety)が重要であると語られています。

Testing Organizational Boundaries to Improve Strategy Execution

この記事では、Harvard Business Review Analytic Servicesが世界中の1,636のエグゼクティブに調査を行い、組織が戦略を実行していくために重要な要素をまとめた結果です。この調査結果の中の要素としても心理的安全性(Psychological Safety)が挙げられています。

記事の中で組織が戦略を実行していくために重要な要素として4つ挙げられています。

The executive who has empathy will have it returned
Things happen more quickly at decentralized organizations.
People comfortable about speaking up will collaborate
Keep the strategy train moving

どの項目においても、人間同士の関係性の構築を大事にするが故の内容だと感じました。
つまり、組織が戦略を実行していくためには心理的安全性(Psychological Safety)が大事である、ということです。

心理的安全性(Psychological Safety)をどう構築していくのか

Amy Edmondson教授は、チームの心理的安全性を高めるために個人にできる簡単な取り組みとして、TEDTalks の中で次の 3 点を挙げています。

Frame the work as a learning problem, not an execution problem.
仕事を実行の機会ではなく学習の機会と捉える。

Acknowledge your own fallibility.
自分が間違うということを認める。

Model curiosity and ask lots of questions.
好奇心を形にし、積極的に質問する。

https://rework.withgoogle.com/print/guides/5721312655835136/
https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/#introduction

また、Testing Organizational Boundaries to Improve Strategy Executionの中では、situational humility(謙虚さ)が重要だと述べています。

関連書籍

まとめ

心理的安全性(Psychological Safety)とは、「チームメンバーがリスクを取ることを安全だと感じ、お互いに対して弱い部分もさらけ出すことができる」という状態

心理的安全性(Psychological Safety)は、多様な組織で効果的なチームを作り上げ戦略を実行していくために重要な要素である。

心理的安全性(Psychological Safety)を高めるためには、謙虚な姿勢を心がけつつ、次の3点に取り組んでみる。
 ・仕事を実行の機会ではなく学習の機会と捉える。
 ・自分が間違うということを認める。
 ・好奇心を形にし、積極的に質問する。

みなさんもぜひ心理的安全性(Psychological Safety)を高めて、効率的なチームを築いて高いパフォーマンスを上げていってください。