【米国MBAの学び】仕事の仕方に男女の差はない、しかしなぜ「女性は」という偏見が生まれるのか

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なにかと「女性だから、、、」と男女で異なる接し方を感じている

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「女性の活躍」をよく謳われるけれど、実際まだ壁を感じる。なぜなんだろう

ぺんまま
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こんにちは。ぺんままです。

今日は米国MBAでも取り上げられた、仕事上のジェンダーに関するバイアスについてご紹介します。

今回の記事はMBAで取り上げられた、Harvard Business Reviewの”What Most People Get Wrong About Men and Women”という記事をもとにしています。

この記事ではこのようなことが書かれています。

・「女性は自信がない」「女性の方が男性より家庭に尽力する」などは世の中が作り上げられた“Myth(神話)”であり、女性と男性は生物学的な側面以外で、特にビジネスの側面で、実際は男女の差はない

・これらのMythは” the fundamental attribution error(根本的な帰属の誤り)”、” mere exposure effect (単純接触効果)”、” confirmation bias(確証バイアス)”といった心理的な現象から生じたものである。

・人々(特にマネージャー)は、このような心理的現象を認知し、自分の考え方や行動に疑問をもち、接し方を変えて結果を評価しながら、存在しているバイアスや接し方の工夫などを日々学んでよりよいサポート環境をつくっていくべきである。

この記事で描かれている女性に対するバイアスが私自身の体験にも紐付き、研究や心理学の側面からの説明があり、かなり納得感がありました。

例えば、記事の中で下記の例が挙げられていました。
ある女性が昇進したいと考えていたのに、なかなか昇進の機会がなかった。彼女がなぜなのかと尋ねたところ、上司は彼女が昇進したいと思っていたことに驚いたという。彼女が昇進したいと知っていたらもっとサポートしたのに、と上司は言ったという。

この例から、私が育休に入るときに女性ママの先輩から伺ったお話がはっと思い出されました。
先輩からは「周りの人がもしかしたらあなたが思う必要以上に配慮してくれてしまうかもしれないので、自分の意志を伝えたほうがいい」とアドバイスをいただきました。
きっと、周りのやさしい方々は、育児中だから責任の重い仕事を任せたら負担になるだろう、夕方にMTGの多い業務は難しいだろう、と配慮することもある。そういう配慮によって実は本人の可能性を狭めてしまったり、本人もやりたいとおもっていても「できないんだ」と思い込んで挑戦することをやめてしまったりして本来の意志とは違った方向に進んでしまう可能性がある。だからこそ、自分の意思を伝えることが大事、上司側の立場であれば本来は勝手にそう「思い込む」のではなくて本人の意思を確認することが大事であるというメッセージであったのだと思います。

記事の中では、女性がなぜ「自信がない」「交渉しようとしない」「リスクを回避する」という思い込みが作り上げられてしまうのかを具体的に説明しています。特に、女性が失敗すると男性よりも注意深く注目されて取り上げられてしまう男性同士は気軽に日々フィードバックをしたり情報提供をしたりするけれど女性に対して同様には情報がいきわたらない、といった文脈によってMythが作り上げられてしまうという点が私の中ではとても気になりました。

なぜ、女性に対する“Myth”が根強く存在しているのかということについて3つの心理学的側面から説明がされていました。この3つの現象が発生することを認識しているだけでも、自分の考え方や行動を見直すきっかけになると思います。

the fundamental attribution error(根本的な帰属の誤り)

人々は他者の言動を考察する際、個人の特性(今回であれば「男性」「女性」といった特性)を過剰に取り入れてしまうこと。

例えば、自信がなさそうな女性に対して「彼女は女性だから自信がないんだ」と考えてしまう、など。

mere exposure effect (単純接触効果)

接触している回数が増えれば増えるほど、親しんでそれを受け入れるということ。

例えば、「女性は家庭を守る、男性は仕事をする」という“Myth”に接触し続けていると、それが本当かどうかを疑うこともなく、当たり前のことだと信じ込んでしまう、など。

confirmation bias(確証バイアス)

自分が「こうだろう」と考えていることに対して、都合のよいエビデンスだけを探し求め、発見し、記憶してしまうこと、反対に、都合の悪いエビデンスは無視したり忘れたりしてしまうこと。

例えば、日本ではおなじみの血液型占い。血液型と性格は科学的根拠がないものですが、「血液型がA型で几帳面」な人に会うと、やっぱりA型は几帳面なんだなと感じて、逆に血液型がA型で几帳面ではない人にあったとすると、その人はA型だったことを忘れてしまう、といったことなど。

私たちの身の回りには様々なバイアスが存在しています。

今回の記事で取り上げられたバイアス以外にも、例えば、内集団バイアス、後知恵バイアス、ハロー効果など。

自分の言動に疑問を持つためには、まずはどんなバイアスが存在するのか知ることが大事なのかなと感じました。

詳しくは別途記載させていただきますが、網羅的な情報を得るために本などを一読してみることをお勧めします。

こちらは、バイアスがどのように発生するかだけでなく、どうしたら防ぐことができるかを具体的に説明して区ているため、実践していくにあたってとても役に立ちます。



こちらはバイアスの種類を図解で説明してくれているので、とても分かりやすく読めます。



こちらはビジネスにおける実例を挙げながら説明されている点がとても納得感があります。どのようにバイアスを防げばよいのかのテクニックについても、具体的にリーダーとしてどう声をかけたかなどリアルな情報が多いです。

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こちらはもう少し学術的な細かい情報が載っており詳しく理解したい方向けです。

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